図々しいディック&ジェーン(映画)

日本名「ディック&ジェーン復讐は最高!」
今韓国でやってるので、今日みました。

西洋の映画は日本での公開が早かったり韓国の方が早かったり色々。
スターウォーズ・エピソード3は、日本での公開が遅れたせいで
(たぶん韓国は全世界同時公開に肩入れしていた感じだったっけな)
韓国で見ても日本のネットフレンドは見てなくて、話ができなくてさびしかった覚えが…










それで 今日見た Fun with Dick & Jane ですが、
日本では去年のクリスマスあたりに公開された映画だったんですね。

私は今ちょうど「面白い映画がないなl」 「お、ジムキャリーだ!」って感じの
ところに投下されてる印象を受けたな (どんな印象よ)

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ところでこの映画は韓国では「図々しいディック&ジェーン」なんだな。タイトルが。
「なんで図々しいとか言ってんだ。無責任な翻訳つけんなよ。Fun withだろ??」
といつもの翻訳専門家気取りで心の中で愚痴ってから見始めたなw




で、映画の感想だが、

コメディー映画でも、笑うときは笑うが、
どうもこういう社会現実(?)を取り入れた映画はシリアスに見ざるを得ない。

まず夫婦が強盗を働くこと。
韓国では復讐ものとしては宣伝してないので、
(まさに「図々しい(?)ディック」というキャラが前面に出ていた。
ジム・キャリーファンを確保するためには、まあ妥当な戦略だろう)

夫婦が強盗を働く(コーヒーも注文しながら 笑)場面はCMでみたし、
それはわかってたけど、「これ強盗がエスカレートして捕まる内容では?
どうしよーいやだなー捕まらないでー」とドキドキしながら見ていた。
あの国の映画なら勧善懲悪な要素が必ず入ってると思ったから。

それに倫理的には警察に追われるだろーと思ってたし・・・
(フィクションだから捕まらなくていいじゃんとも思ったけど)



ところでディックはまさに図々しいやつで、罰されることはなく、
むしろ別の悪を罰してしまったわけだが(笑 罰したとはちょっと違うが)

これは本当に以外で、爽快感を感じた。
まさか会長にやり返す話だとは思わなかったから。



とくにクライマックスの危機をチャンスに変える場面(銀行で会長を相手に)からは
ジョジョっぽいものを感じた・・・わけじゃなく確かに

「図々しさ」を感じてしまって、
「確かに図々しい!」と不覚にもタイトルに納得してしまって・・・

こういうタイトルのつけ方には基本的に反対なんだが・・・まあ許そう!w





主人公の夫婦は強盗を働く
(深く考えれば)それは爽快でもなんでもない
すごく悲しいことなのだ
なぜ犯罪に出ないといけないのか

本当にそこまでする人は少ないとしても
人をそういう心境に走らせることが
この社会にあると言うこと

それを伝えたかったのだと思う
善良な人が家族を愛するがためにそういう事を考える

テレビでいい人だった人が大麻栽培で捕まったと言う中継をするのは
説明が詳しすぎて余計だと感じたが、つまりそういうことを言いたかったのだと思う




ところで会社の会長の方はどうだろう
色んな人をそんな窮地に追い込んで自分は楽している
いわばもっともっとあくどいことをしているが、それは合法的にやっていることだ


つまり本当にあくどい事は法律的にも倫理的にも(当事者にしか)

批判されないわけだが。





こういう違う人生のあり方の比較を描いた映画なのだと思った。
ちょっと資本主義批判っぽいところ入ってる?
そーいえばスタッフロール見てたらリメイク作だと出ていたし。
現代版じゃぜんぜんそんな余計な感じないけど。



何気に下層民(と言う言い方は不謹慎だが便宜上)の方にも
暖かい視線を投げてるとこがあるし、会社の件で訴えられると分かった
ディックの激しいうろたえようは、「理不尽なことに犠牲される人」の
姿のように思えて、胸をいためた。(負けずに暴れてくれて本当によかったw)


なぜかギャグものなほど、胸を痛める場面が多いと感じる。
変な声で覆面強盗している時はWRYYYYと一緒に変な声出しながら笑ったが(それ違う)







最後にこの映画の「復讐」は、本当に平和な感じの復讐だった。
というかこれは復讐なのだろうか? ぜんぜんそうは思わなかった。
ただちょっとしたイタズラ・・・ではなく、本当の金の使い道を教えてあげた
だけのことだろう。(たぶん会長は全財産なくしても、そういう人は
色々なパイプがあるものなので、生活はぜんぜん困らないと思うし)





現実だと、まず、普通の会社員が強盗を働くとか銀行ですり替えができるとか
色々有り得ないが、現実でできないことをやってくれた。と言う事で爽快だった。
なにせアメリカの企業では初の偉業をあの会長の方はなし得たと報道されて終わるし。

(万歳!)







ところで「日本ではこれ見てどんな感想あるかな」と検索したら
「復讐は最高!」ってタイトルが出てきたのだ。
そうとう、違和感を覚えたものだ。



まず私にはこれは復讐の話だとは思えなかったからである。
確かに結果的に復讐のような感じだとも言えるが、
「会長に復讐しよう」って意識は、そんなに強くない。
ただやけになってむしゃくしゃを晴らしたかっただけ・・・
・・・までではないが、なんというか「乗り」でやったような感覚があるだろう。





なんでわざわざ「復讐は最高!」って感じにしないといけないのか。
「図々しい」に対してと同じ疑問を抱いてしまった。

それで想像だが、日本では復讐物が人気なのではないかと。
それで米国でも復讐物?と言えば効果的な戦略になるのではないかと。
つまり韓国で「図々しいジムキャリー」を無理やり前面に出したのと、まあ同じ理屈。

ところで、それだと正統復讐物とかを望むコアなマニアなどがガッカリしないだろうか?
「やはりアメリカに余計な期待をするんじゃなかった。復讐物としてはダメだ」って感じで。





まあそれは日本の映画市場の事情なので素人の私には分からないが、
「復讐」だとタイトルで明記してしまったことで、私が見たのと結構違う見方をするように
なるんじゃないかと思う。私は復讐など期待しなかったから、その点大きく違ってくると思う。

人によってはある意味、違う映画になってるんじゃないかと。





日本語の公式サイトを見たら、最初にディックが
「どこで呼んだ?もしかしてXX階から?」と言う場面。
そこが字幕では「昇進」と翻訳されていた。

エレベーターの中の会話で、「あ!その階は昇進すれば呼ばれる階なんだ」
と分かるようなのが、もともとの演出だが、先に教えてくれている。

また、韓国の字幕では、会長がヘリで逃げる前、もっと言い訳っぽい
まともなことを言ってたが、(それでもっとリアリティと理不尽さを感じた)
日本語のサイトの予告動画では「馬鹿な社員ばかりで助かったよ」
と言っていて、最初から悪役に仕立てて、復讐物らしくしようとした意図を感じる。

なるほどこの翻訳者(または配給社)は親切に説明しすぎるタイプなのか。
まあそれも観客のためだとは言える。

しかし私はこの手のタイプの翻訳で気を悪くする(笑)性格をしているので、
個人的にはあまり好きじゃない。観客にも少しは頭を巡らす権利があるし。

それでタイトルに「復讐」を入れるのも説明好きゆえ、なのかな。と懸念した。

「図々しい」はまあ、今回だけ許してやるが、(ぇ) 基本的には、
こういうのに、翻訳者や広報戦略家の主観や、説明しすぎる親切さ(?)が、
原文、または作品を、損ねてしまう恐れがあると思うので、
私的には、こういう親切(?)は、こころよく受け取れないものなのだ。




日本の映画社の戦略はダメだと言っているのではけっしてなく、
この手の、個人的な気に入らなさは、韓国で公開される映画の中でも
しばしば感じ取ることであって、日本の映画界も同じ感じのがあるのだな。
と言うのを、この「Fun with dick & jane」から、感じたという事でした。






復讐は最高!としてこの映画を見た場合、私はどう感じただろうか?
「図々しい」と「復讐は最高」。私はどっちも気にいらないが(笑)
しいて言うなら「図々しい」のほうがマシかな。と思う。
「復讐」とか先に教えるのは私の主義に反する(笑)


やっぱりこのタイトルのつけ方には、疑問を感じる。
もしかして日本ではジム・キャリーは人気がないのかな?

韓国では好きな人が多く、私も好きで、
「マスク2はジムキャリー主演じゃないから興味ない」
と言ってる人が多い(笑) 有名な俳優の一人だよ。



結論。

上のポスターに書かれてる、「図々しくなればお金に困らない!」とか、

「なければ盗み、くれなきゃ奪い~」と言う台詞の右に、なんの後ろめたさも

なく、むしろ明るく笑ってるジムキャリーの顔が示すとおり、

韓国でこの映画は、理屈で言えば「図々しいジム・キャリーが

図々しさゆえ、有り得ないことをやらかす!激しく笑える映画!」

と言う感じの映画。しかし・・・私は「有り得ない事でもないだろ」

と感じたと言う事。確かに後半の復讐(?)は有り得なくて爽快だが、

その前の図々しい行動は、けっして有り得ない事ではない!




実際に強盗しないとしても、強盗したい心境になるのは有り得るのだ。

そしてそんな状況を作った「無責任な人々」は、

現実では手出しができないのだ。

だからあの結末は爽快だ。





まあ昔の映画のリメイクらしいし今は違うかも知れないけど
「理不尽じゃない現実にしなきゃ!」って気にさせてくれる。
私好みの映画なのは確かのようです。よかったです。
こんな考えさせてくれる映画は大好きだ!(普段考えなしで生きてるせいかもw)

そして映画はネタばれされずに見るのが一番だ!(たぶん)
韓国のTVは公開中の映画の主要場面を一杯流している映画紹介番組があったりします。
困ったものです。本物の映画好きは敬遠する番組だが、ライトな観客は結構見てるような。
さすがスタッフロールを最後まで流さない映画館が多い、気の早い国なだけある(笑

ま、、なんだかんだ言っても、面白い映画でした。
正義は笑って勝つ!(正義じゃないけどwww)



最近のデスノート、私はニアを応援していますw(…わりと真剣に)
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by no_tenki | 2006-04-08 00:03
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